時計もない針の中で、 仙人掌のように 沢山の殻をまとって 埋もれている君を見つけた 折れそうな両手で 抱えきれない夢を胸に抱き 昔の僕と同じ 闇雲に未来を見据えていた きみが 砂漠で唯一輝く星でも 人の波に生きることを 本当は望んでいる 怖くない、出ておいでよ 君は君のそのまま・・ 砂の上は歩きにくく 止まると沈んでいく 時計が刻む音までも 呼吸の元に消えていく 枯れそうな声で 叫び足りない夢を胸に抱き 昔の僕の姿が 涙の向こうに重なった きみが 砂漠でひとり 照らし続けても 人のいない道には 影も 跡も残らない 怖くない、出ておいでよ 君は君のそのまま・・ 曲がらない視線で前方を見てて とまることはなく 新しい水が湧き上がり出す ぼくが 砂漠に立つ君を 見つけたから たとえ握り返さなくてもいい その手を振り払わないで 怖くない、出ておいでよ、 君は君のそのまま 砂漠で・・