目がきれいだと思った それだけだった どんなふうに笑うの? 気になっちゃって 一人だけ違う制服 目で追っちゃって わたしどうしよう ねぇこっち向いてよ 下駄箱ははじの列 靴を履く君 開きかけてた傘 鞄の奥しまいこんで 駆け寄って はじめての名前を呼ぶ ねぇ嘘つきは嫌い? だんだん強くなる雨に 少ししゃがんで顔に耳を寄せる君 傘の下ふたりきり この雨が上がるその前に ひみつがほしい 教室の隅の席 難しそうな本に目を落とす 横顔もいいけれど それだけじゃねもう足りないんだよ 重い口を開いて 「海の近くの町に住んでいた」 って言う君 相変わらずそっけないけど 信号は青だ もう一歩踏み込んでもいい? 海を見たことがないわたしを 「信じられない」って呟いて ねえ!今笑ってた? だんだん静かになってく 雨の放課後 今日も本を開く君 一瞬のすきにさらってく 明日また話しかける理由がほしい