その目は何処を見ていたのだろうか 荒れた空とは対照的に見えた その目に映るキミの世界はどうして 澄んだ色した まるでおもちゃのようだ その背には 無数の棘 折れた羽のよう “消さないで”小さなキミは叫んだ どんな悲しい夢みても 誤魔化して そっと目を閉じたら今 飛んで行ける気がするとキミは 笑った その手は何を求めていたんだろうか 何も無い部屋 ガラクタのような世界 その手はいつも少し震えてたんだ まるで何かを怖がるように探って 僕の声いつの日か キミに届くように 傷ついた小さなその心では 何度繰り返したとしても 気づかない もう何も叶わないのに 夢見続けるだけだろう もしも ほんの少しだけでも 声が届くのならば 見えない棘を全部消してしまいたい そしてキミは笑う そっと開いた口が 何か言おうとしては雫が落ちた たった一度 “消さないで”小さなキミは叫んだ どんな悲しい夢みても 誤魔化して そっと目を閉じたら今 飛んで行ける気がすると笑う そうだ どんな過ちだとしても きっとキミを救ってみせる 最期に小さな幸せを…そっと 背を押して見つめたんだ 沈むキミを