今日も風のない坂の上 見上げると乱反射する花緑青 滔々とあてのない皿の上 見下ろすのは誰でしょう 私は何者ですか 愛玩動物 モルモット それとも生きる糧 あるいは未来へのサンプル品 スイッチ一つで私を終わらせられる ここはまほろば 名も知らぬ君の作りしビオトープ それでも苔生す水底で 何を思うかまでは奪えない 誰にも 憧れが胸を満たしてゆく 時間も空間もあげましょう それらに目移りしない程度には 熱に浮かされているのだから 今日も風のない坂の上 見上げると乱反射する花緑青 滔々とあてのない皿の上 見下ろすのは君だった 光を浴びたがっている 私はここであなたはそこで 君は日の目のそばにありながら どうしてこちらを眺めている 君にもできるだろう 私にもあるんだよ 誰にも触らせない宝物 誰も触れない