息遣いはもう雪の下 灰色だった つまらない気持ちを振り避けて 搔き消していた 君のイメージはもう靄がかり 固定された 吐き出しかけの声がいつか 喉に詰まった 「約束だよ」「いつかそのうち」 なんてはぐらかしていた 頭の中で葬った君の音が 明け方眠れない僕を刺す 取りこぼしかけた稚拙な愛が 一つ一つ滲んでいって 世界の終わりがまた欲しくなる きっと きっと きっと 殺してくれよ 目次もあとがきもないのに 栞を取った 心臓みたいにうごめいた 拳を取った あの時僕が浮足立ったのは 君のせいだった 同じだけで何の変哲も無い 日暮れだった 嘲笑うみたいな斜陽が 落ちぬまま差し込み続け 憂った僕らの顔を照らした もっと ちゃんと 焼き付けて 不完全な球になって進めなくなった もっと言葉がほしい うつらなままいたい 消耗しか無い今日を許せなくても どうか どうか 逸らさないでいて あとどれくらい 日々を潰そう 失望の振り 何もいらない 君の言葉に 僕は苛立つ 名前を呼ばないで もう置いて行かないで ねぇ