バンドが終わった友達 ポツポツと話す 時代がどうとか生活がこうとか ログには残らないような 安易に触ればたちまち ズタズタに裂かれて あの頃、俺たち若かったって 老け込む歳でもないくせに 気持ちがわかると言った大人達は もうどこにもいないよ 誰も本当のことを話してはくれない 話してはいけない取り決めが 此度の閣議で議決されたらしい 誰も苦しみを打ち明けてはいけない それが深ければ深い程に 死後の世界では楽になれるらしい 気持ちを知ってか知らずか 不意に押し黙る 遊んでたわけじゃないことは 痛い程わかってるつもりさ 頭に焼きついた景色が 色付き動き出す あの頃、俺たち無力だったって 今も何も変わらないくせに 気持ちがわかると言った大人達の 気持ちがわかってしまった いつだって僕らには時間が足りない やりたい事だけやる事が 永遠に叶わない夢のように いつも綺麗な心のままではいれない それが報われることなんて あるわけないと知った顔で笑え 何ともなかった君の音楽が いつしか僕だけのものになっていた やりきれない事だけが増えていく 形のないものは形のないまま 誰も諦め方を教えてはくれない 来たるべき時が来た時に自ずと 悟れと言わんばかりに 君の閉ざされたままの心に届け響け 救え 誰にも言えない真実は 誰にも言わないそのままの君で バンドが終わった友達 ポツポツと話す 時代がどうとか生活がこうとか 言っていた彼は僕の幻視