Track by牧野容也
ひび割れた窓に映る 青白い頬をなぞる 行き場をなくした呟き 漂っている 頬杖をつきまどろむ 帳が夜を運ぶ 見慣れた毎日を焦がす退屈が くすぶっている 投げ出した匙の行方 醒めないあの日の夢 鳴きだす夜風になびく髪が 夜に溶けてゆく 鍵のないドアが開く 食べかけのパンが落ちる 差し伸べた手と触れる指が 絡まっているよ 癒えることのない渇き 枯れることのない泉 流れる涙は 落ちるままに 戻ってゆく 東からさす朝焼け 飛び立つつぐみの群れ 駆け続けること ただそれこそが 景色を変える