君が好きだった オレンジの甘さが僕を責める 舌に残る苦みのせいで 君を消せないでいる あの日見た夕焼けの空に 照らされた君の横顔 小さな肩をそっと抱き寄せた あの日は今も思い出の中 友達という名のグラスから 溢れ出す君への思いと 君のその手の温かさが 僕の心に溢れていく 僕が抱えて離さない 懐かしい記憶と 約束という名の荷物と 叶わないこの想いを捨てられずに 手を伸ばしても飲み干せない その気持ちは 君には届かないまま それでもまだ 忘れないでいるよ 君を さよなら 君は僕の中に 甘い香りを残していく さよなら 君は僕の中に 淡い想いを描いていく 思い出は秋の夕焼けに 一面に広がっていくのに 君の気持ちは違う誰かを 心の中に重ねていく 君が隠して見せない 心の扉は 優しさという名の鍵では 開くことが出来ないまま 歩いてきた 追いかけても 追いかけても その心は 夕日が沈むように離れていく 綺麗な思い出を背にして 今もカクテルグラスに残る面影が 僕の舌に触れては消えて 記憶に重ねていく 君が好きだった オレンジの甘さに似た 切ない記憶は今でも 僕の心の中に残っていた 会いたくて 逢えなくて この気持ちは君には届かないまま それでもまだ 忘れないでいるよ 離さないでいるよ この思い出を この思い出を