二時間かけてたどりつく 灰ヶ峰の眩い夜景 今でも足早な東京で 踏まれないように 抱えてるんだ かわってくれた運転で 眠った僕を起こさないまま 近づく上京の日付 どれだけ飲み込んで 目をそらしていたの? もう三度目の引っ越しは 君の知らないはずの住所で 手紙なんて届くわけないのに 空のポスト素通り出来ずに 細い腕の小さな傷跡も 見つめられると照れる時の笑顔も 電車の走り抜ける突風も すべて守れると思っていた 映画を眼鏡で観る横顔も 寝起きの悪い電話の鼻声も きっと迎えにゆけると信じてた 離れれば離れるほどに 線路沿いに咲いた恋を いつも君を迎えにいくと 遮断機が心焦らせる 支度の遅い君を待ちわびて 好きなカセットを 繰り返し聴いて 普段ひかない口紅や 急いで描いた眉毛の跡を 少し変だよってからかう度に バックミラーを 占領してた 過ぎゆく最後の夜にも 君は無理して微笑んだけれど 山道下りる途中の公園で 後ろ姿 肩は震えてた 細い腕の小さな傷跡も 見つめられると照れる時の笑顔も 電車の走り抜ける突風も すべて守れると思っていた 映画を眼鏡で観る横顔も 寝起きの悪い電話の鼻声も きっと迎えにゆけると信じてた 離れれば離れるほどに 線路沿いに咲いた恋を いつか君は見るだろう 四角い箱の中で歌う僕を あの頃とは違う人でいい 君も忘れた違う顔で けれど 君を本気で愛してた あの夜に偽りなどなかった 嘘のように風のように消えてゆく 二人はもう逢えないままで 線路沿いに咲いた恋が・・・