吹き抜ける、この風が「愛」らしい 心の穴を、 冷たく撫でる、 頬を乾かす 寝付けずにいる僕の静かな寝室まで 悲しい色が煙のように流れてくる リビングで 君が小さく泣いてる気配が 滲みるからそっと、目を閉じた。 心から夢をみた、 皺のある君の最期に笑う顔 きっとこの街で一番淑やかな 恋の終わり夜の始まり さよならだ、君をまだ愛している ばれないように、 涙に変えて、 枕を濡らして 明日を呪って 今はまだふたりの夜だから 大事な夜にしよう 幸せな夜にしよう 悔しいけれど、もう、最後にしよう ささやかな暮らしでも、 君となら 生きようと思えたのは本当だ 全て捨てたとしても2人なら どうにか笑い合える気がしていた もうここに居られなくなっても 何処か遠い場所で。 きっと、君さえいればそこが、 最大にして最愛で最高で最期の 居場所だったのになあ 不器用な日々がただ、愛らしい 大きくなった炎は消えて、 音のない部屋で 心が冷えてゆく さよならだ。さよならだ 愛している「愛している」は 言わないように、言わないように 透き通った、この感情は曖昧に 誤魔化した日々に 良い事ばかりじゃ無いと 困る顔も、あぁ …いじらしい。 だけど、もう、さいごにしよう。