かち割ってかき回したいほど 澱のように淀んだ僕の脳味噌 街はだんだん渦になっていった 引きちぎれた雲が逆再生していく 小狡いカラスが高笑いしている そして不気味なレンズで 看守気取りか 疑いようもなくやつは僕を 誘っている 気どれられぬように手の汗を拭った 振り向くとアレは近づいてる 飢えた息遣いを隠さずに どうにかなってしまいそうになる 何もかも全てが暴かれる 悪い予感 捨てられた家屋の中の 剥がれた壁や色のない絵画 みないふりを許さない悪臭が 手のひらで大事そうに僕を 包んでいく 土を掘る 地獄に届くくらい 事切れた 過去を埋めるため 深い 森の闇に 妖しく 満ちる声に耳を貸さずに 掘れ 深く 深く 振り向くとアレは近づいてる 飢えた息遣いを隠さずに どうにかなってしまいそうになる 何もかも全てが暴かれる 悪い予感