小さな無数の針が 刺さっていることに 柔らかすぎたぼくらは 気づかなすぎた どこに触れても 傷ついてしまうんだろう 馴染んだようで はりぼてだったよ その継ぎ目が ぼくらを繋いでいた 忘れた本当の身体 愛が成り果てたさま あらゆる色や形で 作り上げたんだ 気づかれないように 継ぎ接いだつもりさ 馴染んだようで はりぼてなんだよ 長く伸びる影に 見惚れたんだ 馴染んだようで はりぼてだったよ その継ぎ目が ぼくらを繋いでいた 飛行機雲が 空を割ったんだ ぼくらはただ それを見上げたんだ 顔を見合わせて笑ったんだ 針が少し抜けた気がした