すばらしき音楽が街のはずれから聴こえたら 青い河のほとりで今夜も会えるんだ 白い白い君のため息 夜空にのぼってく 触れたくても触れられないのは 消えてしまいそうだから もう星をひとつ盗んでこの街に落っことして 映画みたいに燃やして最初から始めよう 君が泣くことなんてない 誰も気がつかなくても僕には聴こえるんだ すばらしき音楽と涙の落ちる音 あじさいの花が咲いている 丘のかげにかたっぽのスニーカー そして僕は歌っている 埋めるように歌っているんだ 種まきの季節が近づいて 砂の城を後にした 振り返ることは決してないさ 崩れてしまうから だんだん年をとっていくたび あなたの声もゆるやかに老いて 次なる小さな花の種を 土の上に吐いて死ぬんだ さあ星をひとつ盗んでこの街に落っことして 映画みたいに燃やして最初から始めよう 君に笑ってほしい 僕に気づいてほしいよ 僕には聴こえるんだ すばらしき音楽と涙の落ちる音