騒がしい春の声 走る風 めくられるカレンダー 「おめでとう」 「さようなら」 嬉しそうに歌わないで 一緒に過ごした 思い出ごと 荷物に詰め込んで 見えないくらい 遠いけれど 驚くほど違う人に ならないでね 桜も私もひとつづつ歳をとって 去年より たくましく なったかな 変わっていくのは 目には見えないものばかり この街で 太い根を 伸ばしてく 小さな川沿いの ピンク色 つぼみにつつかれる 今にも破裂しそうな 気持ちとは違うけれど 甘えてるんじゃない 恐いんじゃない ここにいたいんだ さらわれていく 淡い花びら 見送るのも もうひとつの勇気だね 桜の舞う頃 旅立っていった君も 大切な 思い出が 増えたでしょう 満開の便りは 君の街には届かない 空見上げ 今何を 思ってる 桜も私もひとつづつ歳をとって 去年より たくましく なったかな これしかないから 私の譲れないものは この街で 太い根を 伸ばしてく 桜も私もひとつづつ歳をとって 少しはね たくましく なったから 今年も きれいだよ 一緒に見られないけれど この街で 頑張ると 決めたから 空見上げ 今君を 思い出す