わけの分からないうちに 車は門の前にいる さっき止まった信号は 誰もいない夜を整理していた 徐行しながら門を過ぎ メインストリートに入っていくと 頭上に電飾が現われて 人々は行き交い始める ここはどこだろうか? パレードのような賑わいに 子どもの頃どこかで 迷子になった時のような不安が… 交わされているのは異国の言葉 バラバラでまるで聞き取れない ショーウインドウが連なる道 貧相なおもちゃ屋に高級ブティック 路上駐車して外に出る 屋台から漂う匂いと熱気 誰でもない人間として 一晩の宿を探して… やがて雨が降り出す 屋台のシートに当たる音 人が減ってしまった通りを 歩いていく 惨めな気持ちで ここはどこだろうか? パレードが去った後も 子どもの頃どこかで 迷子になった時のような不安が…