テレビは壊れたから 透明な鉢をひとつ取り出し 夏祭りに出かけようか 小さな赤い命を掬って帰ろう 揺らいだ心を隠した 風鈴の鳴るうちにあなたを 歌っていたい 傘も差さずどうして? 継ぎ接ぎの街を歩く 期待の熱、 八坂の鳥居で気づいたこと 喧騒に浸して君を包み込むように 掬い上げたその手を掲げ 「㤅を歌え!!」 櫓は崩れたから その裏にひとりぽつり佇み 夏祭りを見下ろそうか 小さく惨めな人を潰してまわろう 弾けた想いを隠した ラムネを飲む口であなたを 慕っていたい 朝を告げずどうした? 行きずりの街を歩く 花火の音、 まさかの問に気づいたこと 喧騒を逃して僕を抑え込むような 開く口をその手で塞げ 「㤅を歌え!!」 I say "Naraka" 救世 "Naraka" 語り合ってどうした? 逆向きに街を歩く 告げる言葉は傘の先に 手をとって歩いた 喧騒は遥か彼方 赤い命は夢を見たか? 笑い合ってどうした? 暗い帰り道を歩く 冷めぬ余熱、 八坂の鳥居で歌ったこと 喧騒に紛れて言葉を包み込むような 枯れた声で命を掲げ 「㤅を歌え!!」