自分のことでは泣かなくなった。 自分のことでは泣けなくなった。 誰にも愛されない自分のこと、 誰かに愛されたかった自分のこと、 自分を愛せなかった自分のこと。 今までありがとうございましたなん て 口が裂けても 言いたくない人生でした。 生きていて良かったなんて 思えたことは 殆ど無いけれど、 ひとつ、 ふたつ鮮明に思い出せます。 楽しかったことは沢山ありました。 その何倍も何倍も何倍もいつも 死にたかった。 もしわたしがもう命を 絶っているとして、 何かしてあげられたかも知れない なんてことは思わないでください。 死に向かう人間に対して 全ての他人は無力だという ただそれだけのことです。 ここに居た証なんて せいぜい何十年かすれば 消えるのでしょう。 でもせめて、 わたしが苦しみ生きた過ちのような 証が、 同じように苦しむ誰かを 救うことができたのなら。 それは何より素晴らしいことで、 その為にわたしはここで 歌っている。 明日を願う煌びやかな演奏は 出来ないけど、 地を這うように生きる わたしとあなたのための歌。 今まで ありがとうございましたなんて 口が裂けても 言いたくない人生でした。 でもどうしようもなくくだらない、 価値のないわたしが 最後に音楽を生み出そうとした時、 そばに居てくれた人たち、 音楽を愛してくれたあなたには、 ちゃんと伝えたい。 わたしが生きてきた 証はきっとあなたでした。 ありがとう。