街を覆う雨 交差点を足早に急く人々 道に独り佇んだ君の手は 傘も持たず震える 灰色の足元が弱く挫けて 雨が君の涙を優しく この世界なんか君の涙とともに 雨に流れてしまえ 辛い過去も、「苦しい」も 君の涙が拭えるのなら 道なんかいらない。街も人も この世界が雨に流れたら 後に残るのは空の虹と 白い雲と、君の笑い顔だけだよ 他に何も無くていい 君が笑顔になれるなら この世界なんか 止まないで、雨 眠れない夜を樋の音で満たして 凍えるような淋しさを埋めて くれるのは雨だけ 朝なんか来なきゃいいって願ってる 雨よ、朝焼けを隠してくれ この世界なんか明日の未来とともに 雲に隠れてしまえ 後の世代も、光も 生きる辛さを忘れられるのなら 希望なんかいらない。青空さえ この世界が雲に隠れれば 歓びも悲しみもなくなる からっぽの虚無と 流れゆく時間だけだろう 他に何も無くていい 苦しみが薄まるのなら この世界なんか この世界なんか君の涙とともに 雨に流れてしまえ 苦しい今も、「死にたい」も 君の辛さが癒せるのなら 星なんかいらない。虹も雲も この世界が雨に流れたら 後に残るのは淡い塵と 遠い空虚と、君の思い出だけだよ 他に何も無くていい 君が楽になれるのなら この世界なんか 君が笑顔になれるなら この世界なんか