あの夏の光 受けて輝いた 溶けてわだかまる想いの行き先 胸に隠した感情を滲ませて 夜空に浮かぶ三日月 入道雲 どこかへ消えても 肌の奥に微熱を残す 不安定に積み重ねては 弾けた真夏日の記憶 照り返す熱に 潮風が薫り 握りしめた手は わずか汗ばんで 密やかに波間へ 残した足跡は 水飛沫 上げた さざなみが消して 永遠はないと唄う ひとり思い出す ベランダでふわり 夜空に浮かべてる Tiny Paper Moon まやかしの心模様 描きながら そして 口元が君を覚えてる つぶやくよに名前を呼んでる 寂しそうに漂う 泣きそうな光 降り注いで 平熱を少し超えた風邪を 置き土産に消えた日差しと 少し錆びた 夏のことば きらきらして 立ち止まってしまう 不格好なふたり 不揃いのままで夏を生きた 2つの影は どうしてか遠く霞む それは 確かでも過去になった想い 新しい朝がまだ眩しくて 孤独なまま そっと佇むなんて泣きそうだけど あの日みたいにさ 名前を呼んだの あどけないままでいた Tiny Paper Moon 見失わなくて、だけどね 捨てられもしない記憶 蝉時雨のざわめく隙間で 届けそこねた忘れ物 夏のことば 擦り切れてなお どこかに君を探して 綺麗な歌にはできないな 想いはもうただはりぼてのままだね