強い日差し差し込むワンルーム 野良猫が敷居を跨ぐ 今日は何しようかって言いかけて 馬鹿みたい 時計すらないこの部屋でふたり 決まった時間のお昼ごはん 君が苦手だった味も 忘れてしまった 微かな香りだった ベランダ 白いTシャツなびいて さようなら 言わなきゃよかった まるで春の雪みたいね 口にして 舌を出して笑う そんな横顔見せないで 泣いちゃうから 微睡んだ心を拐って 見つからないように抱きしめたら 寝惚け眼の君が ほら おはようって言う 花びら 風を乞うように 君にも言えなかった 秘密がふたつあって その片方に いつか気付いてほしい 呆れてしまうような未来で 退屈していたいの さようなら 言えなきゃよかった 君の影が通り過ぎた 月が綺麗な夜を追いかけた ベランダ 白いTシャツもそのままで 微睡んだ心を拐って 見つからないように抱きしめたら 寝惚け眼の君が また おはようって言う 花びら 風を乞うように