砕けた夏が不意に再生を始め 失くしたはずの古い何かの一欠片 通り魔のように予め決められた 出会い 追いかけなくても新しいあなたが 待ってる 肌蹴た裾の先 爪立つのは飛沫 伝えたいことはいつも不可逆の囁き 生まれたての手の内の温度 少し戸惑っても 比べなくても目を見ればすぐに あなただってわかるから 通り雨の中傘を閉じ拾った思いが 恋とか愛の形ではなくても生きてる あなたがいた夏の咽せるような熱が 揺らいで その光の密度その日々の秘密を 辿って守ってる 通り魔のように予め決められた 出会い 問いかけなくてももうずっと前から 答えはわかってる 通り雨の中傘を閉じ木漏れ日を 待つように 追いかけなくても新しいあなたが 待ってる 船出は決まって少し肌寒いから 私は敢えて少し 思い出したいのだろう