空へ伸ばした手を引き寄せた 追い風が思い出せと急き立てた 古い春の栞が印したあの日の 花吹雪を走る君がプロローグだ 交差点 通り雨に慌て始めた こうさせたのはそれを嫌う大人達だ 孤独を求めていたのはきっと私で いつからか止まらない 君を追いかけた 真面目な顔して睨む先の淡い思いに 気づき始めて首を傾げても 誤魔化せない 紛れたつもりでも 泥濘む足の甘い心地に 体預けてまた忘れても残ってるの 君を迎えに 君の元へ 黄昏響く鐘に纏わり付いた 赤く靡く君の生を 影が呑み込んでいた 形を留めて 何も描ききれてないから 君を初めて縁取った記憶に 見惚れてた 私を離して 息も切れ切れの青さに 高鳴る熱でまだ溢れてるの 振り向いてよ 二度とない時間に 私達いるような気がしてるの だから私を見つけて 移ろわないで 君に贈る最後の答えよ 聞き飽きたでしょう おめでとう 両手を広げて綴じた愛の 他愛もない日々に 体預けてまた忘れても憶えてるから 明日へ行こう また会える日を待ってるよ 君を迎えに 君の向こうへ