君の記憶に残らぬ様に只そっと 街は白々、午前四時 日々の憂いも 柑橘系の香に 寄り添って消えていけ ゆるり揺れる 君の青いシャツが 僕に 絡まるようだ あぁ、もう全て溶け出していく 穏やかな春の風 どこ行く宛てもないが 君の熱が届かぬ場所まで 一人きり、歩く 流れる季節の様に 足早に通り過ぎていこう もう、僕らは離ればなれ それだけのことじゃないか 訳も云わずに飛び出した 筈がこのザマ あれやこれやのカオスパレード かかりっぱなしのミュージック かけっぱなしの服 僕は立つ鳥、後を濁しまくり ゆらり揺らぐ この僕の心を ぐるんぐるんに巻いて 動かないように縛りつけてくれ 穏やかな春の風 どこ行く宛てもないが 僕の声が届かぬ場所まで 一人きり、歩く 流れる季節の様に 足早に通り過ぎていこう もう、僕らは離ればなれ それだけのことなのに こだまする君の声