伝えそびれた言葉

歌詞

ドアが閉まる ガラス越し あなたが笑う 泣きながら 僕も笑う 何か言いたい でも言葉にならず あの日駅で あなたに 伝えそびれたまま 列車は走る 駅を背にして 腫れたまぶた 想い出達を乗せて オギャ－と鳴った　発車ベル その瞬間から広がる　レール 途中下車だけはしない　ル－ル あなたから譲り受けた　ソウル 時に口うるさく　それがウザく 隣り合った座席　たまる鬱積 あなたを憎み　無視して腕組み 愛のムチと気づけぬ　我が無知 ある日急に列車が止まり あなたは空に呼ばれ 「行かなきゃ」と言う ちょっとまって　どうして もっと　　　　　先まで 一緒にいるつもりだったのに あなた下車する 追いかける でもドアが閉まる ガラス越し　あなたが笑う 何か言いたい でも言葉にならず 車輪まわる 煙のぼる 届かぬまま ドアに張り付き　何度も叩く 流れる車窓 線路沿いの蓮華草 僕の左胸の　ポケット 二度と買えない 僕という　チケット 僕は電球　あなたは　ソケット 僕を支え　光らせる　助っ人 あなたなしでも　今もう大丈夫 仲間もいる　これからが勝負 時に急なカ－ブ　苦しい胸部 隣の空席に　ぼやく あなたなら　どうするのかな 今の僕に何を教えてくれるのかな きっとそっと　優しく ちょっと　　　厳しく でも返事は返ってこない ドアが閉まる ガラス越し あなたが笑う 泣きながら　僕も笑う 何か言いたい　でも言葉にならず 車輪まわる 煙のぼる 届かぬまま 列車は走る　駅を背にして 腫れたまぶた　想い出達を乗せて あなたの旅に幕を下ろした終着駅は 僕にとっては新しいスタ－ト 始発駅だった なのに　あの日駅で 伝えそびれた言葉は ありがとう　ありがとう 本当にありがとう 届くかな？　届いてるよね あなたに似た　星をひとつさがす さか上がり キャッチボール 九九の計算 自転車の補助輪はずし 最後まで付き合ってくれた 固くて大きな手 ドアが閉まる ガラス越し あなたが笑う 泣きながら　僕も笑う 何か言いたい　でも言葉にならず あの日駅で 僕が伝えそびれた言葉は ありがとう　ありがとう ありがとう 本当にありがとう 僕はゆく　明日へゆく 途中下車はしないル－ル あなたがくれた 唯一無二の チケット抱いて