どうか、どうか どうか 覚えていて あなたはここで消える人じゃない あなたのその涙は無駄じゃない あなたは弱く脆い人じゃない あなたは今ここまで 走れたじゃない 乳飲み子抱いた母の深い愛のような あたたかく優しい 確かさを求め 誰もがそのおぼつかない足取りで 自分の場所を捜し歩く 時に底のない闇に足をとられ もがけばもがくほど またのみこまれて 夢見てた春の日差し 泥にまみれ 無力さでしびれた指を見る でも どうか、どうか 覚えていて あなたはここで消える人じゃない あなたのその涙は無駄じゃない あなたは弱く脆い人じゃない あなたは今ここまで 走れたじゃない 自分の「意味」を見失った 赤い荒野で 「何故に生きるのか」と 叫ぶ声も枯れ いっそ楽になりたいと乞う 空の果てで 何かが引き止め さめざめ泣く そう どうか、どうか 思い出して あなたに愛されたい人がいる あなたを愛するため息をする あなただけが救える人がいる あなたに出会うその日 待っている あなただけが吸い込む 風がある あなただけが見つける 色がある あなただけが歌える 歌がある あなたの辿った道を「強さ」と呼ぶ あなたの声は届くから 必ず いつか届くから 開いた傷口に飲み込まれそうでも どうか、どうか 覚えていて あなたが生きる理由がある もう一度またほほえむ 明日がある どうか、どうか どうか 覚えていて