赤く染まる教室の窓。 「将来どうしたい?」 とか儚げな君の横顔に、 いつまでも見惚れていられたらって 願っていた。 あの日「最近、制服が重いよね。」 疲れた声を聞いたけど、 誰のために涙を流すのって 知らなかったーまだ。 真昼の月も恥じらうような十二月が 君を染めるから、 そんなに綺麗に笑わないでよ。 翼の折れたアネモネ。 「少し髪型変えたの、わかる?」 蛍光ペンで合図して、 ノートの隅のラクガキの心動き 出したーほら。 ラムネの瓶に映る日々のような 八月には、君だけ探していた。 眠れぬ夜は思い出しちゃうかも。 触れられぬ花、アネモネ。 唇からこぼれ落ちそうな十二月から 君をさらうには? 慕情を持て余せど立ち 尽くすだけ... 忘れえぬ女性。 アネモネ。